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週1回でも力になる!子どもの興味から広げる日本語学習

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海外には補習校や日本語教室がありますが、「週1回通うだけで本当に効果があるの?」と疑問に思う保護者は少なくありません。確かに週1回は限られた時間ですが、やり方次第で子どもの日本語力には大きな変化が生まれます。大切なのは回数ではなく、学び方です。子どもが自分の興味を出発点にして日本語に触れると、週1回の学習でも着実に力を伸ばすことができるのです。


週1回の学習で成果を出すためには、子どもにとって身近で意見を持ちやすいテーマから始めることが大切です。好きな食べ物や学校生活、友達との出来事など、自分の考えを話しやすい話題をきっかけに対話を重ねることで、日本語を「使う」実感が生まれます。さらに、「自分の中にある考えをよりうまく他者に伝えるために学ぶ」という目的意識を持たせると、子どもは言葉を単なる暗記ではなく、コミュニケーションの手段として捉えるようになります。その結果、週1回の授業でも確かな成長につながっていくのです。


私がフランスで担当しているハーフの高校生たちも、週1回の授業を1年間続ける中で、少しずつ日本語で考えを表現できるようになってきました。授業ではまず、子どもにとって身近で意見を持ちやすいテーマを選びます。「旅行で行きたいところ」「進路」「社会で気になるニュース」など、自分の中に考えがある話題なら、日本語で表現する力が自然と引き出されます。

また、扱う漢字も学年の枠にとらわれず、対話の中で必要になった言葉はどんどん漢字で教えるようにしています。そうすることで、子どもは「実際に使える日本語」として身につけやすくなるのです。日本の学校で扱うことを前提に設計された国語の教科書をそのまま使うのではなく、海外子女の限られたインプットや学習時間に合わせ、本人の興味から広がる学びを大切にしています。その積み重ねが、週1回でも確かな成長につながるのです。


週1回という限られた時間でも、子どもの興味や考えを出発点にした学びなら確かな力になります。大切なのは量ではなく「どう学ぶか」。海外にいても、日本語で自分を表現する力を少しずつ育てることができます。

 
 
 

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